新規メンバー募集

2019年度 理事長所信

温故創芯 恩恵を糧とし、挑戦そして次代へ

基本方針
1.次代を見据えた会員拡大の推進と新入会員の育成
2.4 THE SHINING KYOTOを基にし、次代のまちのあり方を見据えた ひとづくり・まちづくり
3.JCI・日本JC・近畿地区(協)・京都ブロック(協)への協力並びに出向者支援
4.市民と対話し、各団体と相互連携することで進化する公益社団法人の運営 

はじめに

 私たちの先輩諸氏は、戦後の荒廃した社会で「新しい日本の再建は私たち青年の仕事である」という強い使命感から「明るい豊かな社会」の実現を目指し、1951年京都青年会議所を設立され、「個人の修練」「社会への奉仕」「世界との友情」の三信条のもと、研鑽を繰り返し、まちの発展に貢献されてきました。以後、時代の変化を機敏に感じながら変化を恐れることなく青年ならではの柔軟かつ大胆な発想で、京都青年会議所は常に「明るい豊かな社会」を夢に描き、挑戦を繰り返しました。
 以後68年、日本は幾多の経済危機や災害を乗り越えて、世界から大きな注目を集めるであろう転換期を目の前にしています。そして京都のまちは、昨年江戸末期徳川幕府が朝廷に大政奉還した転換期から150年を迎えました。数年後時代は明治となり、東京へ遷都され、京都はそれまでの戦禍も相まってまちの衰退を余儀なくされながらも、伝統産業の進化や先端産業の振興と教育の振興を軸とする学生のまちとしての地位を確立してきました。そして古都の保存とイノベーションを両立させ、独自の発想で国際観光都市の地位を確立しつつある今、新たな転換期を迎えます。
 今こそ、私たちは先達より享受した恩恵を糧として力を尽くし、その先にある「明るい豊かな社会」を冷静かつ、大胆にイメージしなければなりません。2020年問題と言われる東京五輪以降も国内外から尊敬され、手本となれる京都とはどのようなまちか、今後一層顕著となる少子高齢化、真剣に取り組まなければならない働き方改革、国際化、スマートシティ化、観光公害などへの課題に向き合い、その課題に応えるべく青年らしく提言し、次代への責任を果たして参りましょう。

故きを温ね、「芯」を創る

 「2030年の京都はどのようなまちになっている?」と問われて明確に、前向きな気持ちで応えられるひとはどれくらいいるでしょうか。未来を描くには、過去に倣い(故きを温ね)課題を明確にすること、それらに素直に応えられる感性と、知識・知恵をもち合わせることが必要ですが、最も大切なことは、それらをもち合わせたうえで未来を描く大胆な挑戦です。それが可能なのは青年であり、青年会議所だと私は自信をもって言えます。なぜなら、京都青年会議所の歴史は京都の未来を想い描き続けた実績と経験の積み重ねの結晶だからであり、また溌剌とした若者としての感性を活かすことができる環境をこれまで創造してきたからです。そして京都のまちと人々は、故きを温ね、新しきを想像し続け進化した歴史があり、私たちがお手本とできる見本がちりばめられているからです。
 先輩諸氏の恩恵に感謝し、京都の未来を創造できるこのまちの恩恵に感謝するなら、先人に倣い、それらの恩恵を糧として次代へ伝える「芯」を創造し、思い切ってそれを基軸として行動し、提言することが私たち青年の責務です。
 芯がなければものごとは成り立たない、芯があれば説得力がある、芯があればぶれない、芯には「根強い力」と「成長力」という意味があるように、私たちが京都の「芯」になるに相応しい人間力を身に着けること、そこからぶれない時代を創るために大切な芯を、青年らしく汗をかきながらともに創ろうではありませんか。

会員の資質向上と会員拡大

 京都青年会議所の喫緊の課題として会員拡大が必要であります。「明るい豊かな社会」の実現を目指す私たちの活動・運動は、多くの同志が必要なことは言うまでもありません。会員拡大に向けて真剣に取り組み、時代に即した新たな手法を模索し即時実行して参りましょう。また、私たちはそれぞれ違った観点からの魅力を感じ京都青年会議所に入会し所属しています。その魅力を会員同士で共有する機会を設け、その魅力を潜在的会員である身近な青年に伝え、会員拡大に繋げて参りましょう。
 公益社団法人に移行して8年、事業予算比率で50%以上の公益事業を行って参りました。昨今の事業において、一般市民の参加率の高さからも市民の認知度は向上してきました。認知度向上は一朝一夕では成し遂げられません。これは大きな財産でありますし、今後はその財産を活かしながら、認知を信頼へと繋げてより発展させていかなければなりません。引き続き「温故創芯」の精神で市民から信頼を得られる事業を展開することで中長期的な観点からも会員拡大に繋げて参りましょう。
 例会においては、私たちの資質向上が京都青年会議所の発展、まちの発展に繋がると捉え、取り組むとともに運動の方向性を確認し、会員同志の交流、相互の友情を築き、資質向上に繋がる機会にして参りましょう。また、市民とともに取り組む例会では、これまでの例会にはない手法も取り入れることで、京都のまちの未来に不可欠な「芯」が何かを考え、「明日からでも自分にできることは何か」を感じていただける機会といたしましょう。
 京都青年会議所に新たに入会される方に対して京都青年会議所の基礎知識、ルールとマナー、歴史を学び入会後の即戦力となるようフレッシャートレーニングセミナーを開催いたします。また正会員においては、これまで培ってきた経験をより高められるよう挑戦し、研鑽をする機会を設け、私たちがこのまちの芯となり次代へ繋げられるよう取り組んで参りましょう。

4 THE SHINING KYOTOを基にしたひとづくり・まちづくり

 4 THE SHINING KYOTOも改定から4年目を迎えます。単年度制の京都青年会議所にとって、中長期的観点からの行動指針を示す、4 THE SHINING KYOTOは、大変重要な役割を果たしています。本年度も本行動指針を基軸に、ひとづくり・まちづくり運動を展開して参りましょう。また、新行動指針を示す時期が目前に迫る今、次代が幸せで溢れるよう次期ビジョン策定に向けて調査・研究して参りましょう。
 私たちの住み暮らす京都には、先人より伝承された誇るべき文化がたくさんあります。その一つに、京料理などの和食文化があります。「和食」は、2013年ユネスコの無形文化遺産として登録されました。これは、鰆の西京焼きなどの料理自体もさることながら、食がもたらす社会的慣習・伝統・行事・儀式それらに関わる知識や技術、これらが守り育んできた「食文化」、すなわち食と社会・生活との関わり、食が創る「文化」や「社会」が認められたものです。では、私たちにとって当たり前ともいえるこの文化をなぜユネスコ無形文化遺産としての登録を目指したのでしょうか。もちろん観光立国を目指す日本の誇るべき文化を諸外国にアピールし、訪日外国人を増やす目的があったのですが、一方で日本は食料自給率の低下、食料廃棄率が世界一、生活習慣の変遷などが顕著となり、これまで日本が大切にしてきた食にかかわる習慣が希薄化したことが登録された背景であったことを決して忘れてはなりません。私たちがひとづくり・まちづくり運動に込めたい芯の一つとしては、文化にあります。それは日本の心の故郷である京都が大切にしてきたものであり、国境をも超えて新しい世の中にもすっと心に入り込むような脈々と先達が繋いでこられたものです。それがやがて世界のスタンダードとなれば、私たちが進める運動は明るい豊かな社会に近づくはずです。
 本年度は京都府議会議員選挙・京都市議会議員選挙・参議院議員選挙が実施されます。京都青年会議所は、継続して市民の政治参画意識向上に繋がる事業を実施して参りました。その結果、継続して行ってきた事業の一つである公開討論会は、公平中立な立場の青年会議所でしかできない事業であると市民に広く認知され、その認知は信頼へつながり、ブランディングにも繋がっています。引き続き市民から必要とされる本事業の開催に積極的に関わり取り組んで参りましょう。また、私たちと同じ目的で活動している他団体との協働も視野に入れ、市民の政治参画意識を向上させる事業にも取り組んで参りましょう。
 京都JC文化少年団の実施では、子供たちに長年受け継がれてきた京都の伝統、文化に触れ、郷土愛、隣人愛、公徳心を育み、京都の芯となれるよう取り組んで参りましょう。
 わんぱく相撲京都大会では「明るい豊かな社会」の基本的な理念であるコミュニティの形成という重要な役割を果たすと同時に、子供たちがお互いを慮る心と感謝する心をもった豊かな人間に成長できるよう取り組んで参りましょう。
 150年ぶりに巡行復帰した大船鉾も本年で6年目の巡行となります。私たちは本年度も巡行や諸行事に協力させていただきます。また、時代祭り・祇園祭の巡行に関わった経緯や歴史を学ぶ機会を設け、その経緯や歴史を京都青年会議所の誇りとして認識し、私たちの活動・運動に活かしていくとともに、今後どのように関わることで私たちや京都のまちの未来に繋がるのかを考え取り組んで参りましょう。
 「愛の献血運動」では、身近にできる社会貢献運動です。まずは私たち自身が芯となり行動し、家族、友人、職場の人々に事業の意義を伝え、広く市民の方々にご協力いただき、助け合いの心をまちに広め、京都の未来へ繋がるよう取り組んで参りましょう。
 私たちの運動を認知していただく広報活動では、多くの市民や他団体に理解していただくことが重要です。継続して実施している記者会見やプレスリリースは、記事として取り上げていただけているのはごくわずかなのが現状です。私たちの運動は、ひとやまちを豊かにする運動です。そのことをメディアに発信していただけるよう進化させて参りましょう。また、各事業の広報においては対象者を明確にし、適した手法で発信して参りましょう。そして最も大切なことは、メンバー一人ひとりが広報に対する責任をもって実行に移し、行動することです。オンラインでもオフラインでも今も昔も、いわゆる「口コミ」が人々を動かす最大の原動力であるなら、メンバー一人ひとりが広報に対する責任をもって行動することです。今一度認識を新たにし、京都青年会議所を発信して参りましょう。
 また、事業担当委員会から事業における学びや気づきを発信する機会を設け、メンバーの資質向上に繋げて参りましょう。

JCI・日本JC・近畿地区(協)・京都ブロック(協)への協力並びに出向者支援

 出向は、まさに「他人の飯を食う」ことではないでしょうか。つまり、親元である京都青年会議所を離れ、他所に行くことによって親元では経験できない体験や苦労から、自己成長に繋げることができる最良の機会であります。京都青年会議所は、長年にわたり出向者を輩出し続けています。その「他人の飯を食う」経験をしたメンバーが今日の京都青年会議所の発展に寄与してきことは間違いありません。本年度も積極的に出向者を輩出し、京都青年会議所の発展に繋げるとともに各種事業に参加することが、最大限の出向者支援であると捉え、取り組んで参りましょう。また、本年度は近畿地区協議会会長を輩出いたします。近畿地区協議会会長輩出LOMとして恥じぬよう力強く支援して参りましょう。
 JCI・日本JC・近畿地区(協)・京都ブロック(協)が展開する運動は、LOMでは体験できないスケールメリットや地域特性を活かした事業が多々あり、その開催意義を理解し参加するとともに、各種大会への協力においては京都の魅力や誇りを発信する絶好の機会ととらえ積極的に参画して参りましょう。また、姉妹JCとの交流を積極的に行うことで相互理解を深め、友情を育む機会といたしましょう。
 京都会議への協力においては、長年京都会議開催地LOMとして下支えさせていただいていることに感謝と誇りをもち、それが私たちの資質向上に繋がっていることを理解する機会といたしましょう。また、先輩諸氏より引き継いだおもてなしの心をあらゆる場面で発揮し、全国から入洛された同志がそれぞれの場面で目的を達成し、京都での滞在が実り多きものとなるよう行政や市民にもご理解ご協力をいただきメンバー一丸となって協力して参りましょう。

市民と対話し、各団体と相互連携することで進化する公益社団法人の運営

 2012年10月1日に公益法人格として新たなスタートを切り、本年で7年目を迎えます。この7年間の積み重ねに感謝し、今後も市民の期待に応え、市民から信頼を得られるよう取り組んで参りましょう。
 京都青年会議所は、近年継続して市民の防災意識向上に取り組んで参りました。昨年、大阪府北部地震、平成30年7月豪雨災害など、私たちの身近な場所で大規模な災害が発生いたしました。各地の被害は甚大で広範囲に及び、自治体や近年定着してきたボランティア活動も混乱を招いていました。そのような状況で、青年会議所メンバーが被災地に赴き、指導者として混乱したボランティアを束ねて指揮する活動をしていました。これは常日頃地域の指導者として活動している私たちでしかできないことです。
 防災事業においては、災害発生時に備え、私たち自身が地域の指導者として力を発揮できるよう研鑽するとともに、自治体との役割分担を確りと確認し、行動力のある京都青年会議所でしかできない取り組みを通して、市民に防災意識や知識を向上させる取り組みを進めて参りましょう。
 本年度は、長年の歴史と伝統をともにした京都商工会議所が閉鎖されるのに伴い、京都経済センター(仮称)へ事務局を移転いたします。京都経済センターに入居できるのは、京都青年会議所の今までの活動・運動が認められたからであるのと、今後の京都青年会議所への期待の表れであります。その期待に沿うべく、また、知恵の集積点であるこの利点を最大限にいかし、他団体との交流や連携など、私たちの力をより大きく発信できるよう取り組んで参りましょう。

市民の未来を明るく照らす公益社団法人の運営

公益社団法人という組織に相応しい組織運営を進めるとともに、メンバー一人ひとりが、その組織の一員であるという自覚と誇りをもって、日々の行動にも気を配り、規律正しく活動を行って参りましょう。そして、行政からの依頼事項に対しても丁寧に対応することで市民からの信頼を得られるよう取り組んで参りましょう。

結びに

 私たちは、先輩諸氏の多大な努力によって造られた68年の「教科書」をもたせていただいています。教科書はヒントであり、そこから10年後、20年後の未来に向け、勇気をもって自らの手で描く挑戦を続けることによって、私たちも1ページを記すことができると思います。教科書を正しく読む力こそが未来をつくるカギとなるのであれば、個々の力の成長と組織としての成長が重要になります。

【わたしの会社は”ひとをつくる会社“。本業がひとづくり、家電製品は副業】

 松下幸之助が遺した言葉には、これまで京都青年会議所が最も大切にしてきた精神を感じることができます。ひとづくりを芯ととらえ、本業を副業と言えるこの言葉は、未来を見据えていくために相当の覚悟と勇気が必要であったと想像します。そして、それは次代を見据えた挑戦の連続であったと思います。私たちも1年を通して展開する運動や活動の中で、芯とすることは何かをともに考えながら勇気をもって行動に移し、取り組みを深化させることによって、ひとやまちの成長に繋げて参りましょう。そのためには、メンバー相互の協力と自分がやるという責任感をもつことが重要であると考えます。私は、メンバーが力を合わせ、責任感をもって活動できる環境づくりをリードしながら、困難をも料理してみせることができるよう日々誰よりも努力し常にメンバーに配慮し、邁進いたします。

 私たちが、今を生きているのは先人のおかげです。
 私たちの使命は、今を生き未来を創ることです。
 私たちは、歩みを止めてはなりません。
 私たちの、次代が幸せで溢れるよう
 私たちが、芯となり挑戦し続けましょう。